講師インタビュー

[J-01]5月28日(水)9:10~10:00

「毅然とした対応」とは何か―― カスハラに対峙する“現場のルール”の作り方

  • 首都高速道路 CS・サステナビリティ推進部サステナビリティ推進企画課 課長
    恩田 和典 氏
    悪質なクレーマーに悩まされ、訴訟にまで発展した経験を持つ首都高速道路。その際、主軸となって対応を進めたのがCS・サステナビリティ推進部の恩田和典氏。社員を守る対策として、23年には「切電マニュアル」の策定にも深く関わっている。その恩田氏から、カスハラに毅然と対峙する方法、カスハラ対策の進め方を学びます。
セミナーの聞き所

東京都をはじめ、複数の自治体が条例化したカスタマーハラスメント防止。大企業を中心に「毅然とした対応」を打ち出す事例が相次いでいますが、現場では「方針のルール化」に苦慮しているのが現状です。先んじてさまざまな施策を実施した首都高速道路の恩田課長に、そのポイントを聞きます。

スタマーハラスメント対策として、コールセンター側から対応を中止または中断する「切電」をルール化する傾向が強まっています。首都高速道路(以下、首都高)は、いち早くそのルールを適用しました。背景を教えてください。

恩田

当社のカスハラへの姿勢を示すとともに、問題の撲滅にも寄与できたらと考え、24年10月に公表しました。社内では公表の1年半前の23年5月、「切電マニュアル」を策定。お客さまセンターを中心に、カスハラに対しては、電話をこちらから「切ってもよい」とする「切電」の運用を開始しています。

切電マニュアルについて。

恩田

前提として強調したいのは、経営理念の筆頭に「お客さま第一」を掲げていることです。お客さまセンターでも、「お客さまの声(VOC)を1件1件、大切に扱う」ことを重視しています。ですから、カスハラ案件も含めてVOCはデータベースに登録し、全社員がいつでも閲覧できる環境を整備しています。さらに、経営会議の場でも、毎月1回はVOCを報告しています。
切電ルールは、そのVOCを重視したうえでの決まり事です。切電の条件は「30分以上の拘束」「不当な要求」「威圧的な発言・口調」の3点。どれかひとつに該当すれば、電話を切ってもよいとしています。「30分以上の拘束」は、オペレータの説明内容に非がないにもかかわらず、30分以上にわたり繰り返し同じことを言われるケース。「不当な要求」は、例えば「今すぐ謝りに来い」など。「社長を出せ」「新聞に謝罪広告を出せ」といったものも該当します。「威圧的な発言・口調」は、具体例を出すと「馬鹿」「死ね」といった類となり、3つの条件のなかでは最も多発しています。

※月刊コールセンタージャパン2025年3月号インタビューからの抜粋。全文は以下(会員登録(無料)が必要

https://callcenter-japan.com/article/7688/1/